自動車ローンシミュレーション
借入元金 270万円
ディーラーローンは3〜8%、銀行のマイカーローンは1〜3%が目安
据置額 120万円
据え置いた残価120万円にも契約期間中ずっと利息がかかります。 最終回に残価を支払って買い取る場合、支払総額は通常ローンより138,567円多くなります。
| 通常ローン | 残価設定型 | |
|---|---|---|
| 毎月の返済額 | 50,829円 | 33,138円 |
| 最終回の一括支払額 | なし | 1,200,000円 |
| 支払利息の合計 | 349,723円 | 488,291円 |
| 支払総額 | 3,349,723円 | 3,488,291円 |
自動車ローンには、大きく分けて通常のローンと「残価設定型」の2種類があります。 残価設定型は毎月の負担が軽く見えますが、支払総額は通常ローンより大きくなります。 上のシミュレータでは、両方を並べて比較できます。
残価設定型ローンのメリット・デメリット
残価設定型は、契約満了時の車の下取り価格をあらかじめ「残価」として設定し、 車両価格から残価を差し引いた分だけを分割で返済するしくみです。 残クレ、残価据置型などとも呼ばれます。
車両価格300万円・頭金30万円・金利4.9パーセント・5年・残価率40パーセントの条件で 比較すると、次のようになります。
| 通常ローン | 残価設定型 | |
|---|---|---|
| 毎月の返済額 | 50,829円 | 33,138円 |
| 最終回の一括支払額 | なし | 120万円 |
| 支払利息の合計 | 約35.0万円 | 約48.8万円 |
| 支払総額 | 約335万円 | 約348.8万円 |
残価設定型のメリット
- 毎月の返済額が下がる。この例では17,691円軽くなる
- 同じ月々の予算で、より価格の高い車を選べる
- 契約満了時に返却すれば、売却の手間や価格下落のリスクを負わなくてよい
- 数年ごとに新しい車へ乗り換えやすい
残価設定型のデメリット
- 据え置いた残価にも契約期間中ずっと利息がかかる。 買い取る場合、この例では利息が約13.9万円多い
- 走行距離の上限が決められる。年間1万キロメートル前後が目安
- 規定を超える傷や損傷があると、返却時に精算金を求められることがある
- 改造やカスタマイズが制限される
- 返却した場合、それまで払った金額に対して手元に車が残らない
毎月の負担は下がるが、支払総額は増える
残価設定型で支払総額が増えるのは、据え置いた残価が 契約期間中ずっと借金として残り続けるためです。
通常ローンでは毎月の返済で元金が着実に減っていきますが、 残価設定型では残価の部分には一切手をつけません。 そのため利息の計算対象になる残高が常に大きく、支払利息が積み上がります。 上のグラフで2本の線を比べると、残価設定型の線が 最後まで下がりきらずに残価の高さで止まることが確認できます。
金利が高いほど、この差は大きくなります。 金利が0パーセントであれば据え置いても利息は発生しないため、 支払総額は通常ローンと変わらず、毎月の負担だけが軽くなります。 上のシミュレータで金利のスライダーを動かすと、この関係を数値で追えます。
判断の目安としては、契約満了時に買い取るつもりなら通常ローンのほうが総額は少なく、 数年ごとに乗り換える前提で、走行距離も条件に収まるなら残価設定型が使いやすい、 という整理になります。
金利・頭金・期間が総額に与える影響
自動車ローンで支払総額に効く要素は、金利、頭金、返済期間の3つです。
金利。 影響が最も大きい要素です。 車両価格300万円・頭金30万円・5年の通常ローンでは、 金利1.9パーセントなら支払利息は約13.2万円ですが、 4.9パーセントでは約35.0万円となり、約21.7万円の差がつきます。 一般にディーラーローンは3〜8パーセント、 銀行のマイカーローンは1〜3パーセントが目安です。
頭金。 借入元金そのものが減るので、毎月額も利息も下がります。 同じ条件で頭金を0円から60万円に増やすと、支払利息は約7.8万円減ります。
返済期間。 期間を延ばすと毎月の負担は下がりますが、支払利息は増えます。 同じ条件で3年なら毎月80,800円・利息約20.9万円、 7年なら毎月38,035円・利息約49.5万円です。 毎月の負担はほぼ半分になりますが、利息は2倍以上になります。
計算方法(補足)
ここから先は、上の数字がどう計算されているかの説明です。 仕組みを確認したい場合にお読みください。
通常ローンの毎月返済額は元利均等返済の式で求めます。 借入元金を P(車両価格 − 頭金)、月利を r(年利 ÷ 12 ÷ 100)、 返済回数を n としたとき P × r × (1+r)^n ÷ ((1+r)^n − 1) です。
残価設定型では、n回払い終えた時点の残高がちょうど残価 R になるような 毎月返済額を求めます。 n回後の残高は P × (1+r)^n − M × ((1+r)^n − 1) ÷ r なので、 これが R に等しくなる条件を M について解くと
M = r × (P × (1+r)^n − R) ÷ ((1+r)^n − 1)
となります。R が0のときは通常ローンの式と一致します。
支払総額は、どちらのプランも 頭金 + 毎月返済額の合計 + 最終回の一括支払額で計算しています。 残価設定型では最終回に R を支払う前提です。 どちらの場合も「支払総額 = 車両価格 + 支払利息の合計」が成り立ちます。
前提条件と注意点
- 元利均等返済のみを対象としています。ボーナス併用払いは考慮していません。
- 残価設定型は、契約満了時に残価を支払って買い取る前提で支払総額を計算しています。
- 車検費用、自動車税、任意保険料、メンテナンス費用などの維持費は含みません。
- 契約満了時の走行距離超過や傷による追加精算、および中古車価格の変動は反映していません。
よくある質問
- 残価設定型ローンは通常ローンより得ですか?
- 毎月の返済額は下がりますが、支払総額は増えます。据え置いた残価にも契約期間中ずっと利息がかかるためです。車両価格300万円・頭金30万円・金利4.9パーセント・5年・残価率40パーセントの条件では、毎月は17,691円下がる一方、最後まで買い取ると利息が約13.9万円多くなります。
- 契約満了時にはどうすればよいですか?
- 一般に、残価を支払って買い取る、車を返却する、新しい車に乗り換えて再度ローンを組む、の3つから選びます。返却すれば残価の支払いは不要ですが、手元に車は残りません。当シミュレータは買い取る場合の支払総額を表示しています。
- 返却する場合に追加の費用がかかることはありますか?
- 契約で定めた走行距離の上限を超えた場合や、規定を超える傷や損傷がある場合には、精算金を求められることがあります。距離制限は年間1万キロメートル前後で設定されることが多く、長距離を走る予定がある場合は残価設定型が向かないこともあります。
- ディーラーローンと銀行のマイカーローンはどちらが安いですか?
- 一般に銀行のマイカーローンのほうが金利は低くなります。車両価格300万円・頭金30万円・5年の条件では、金利1.9パーセントと4.9パーセントで支払利息が約21.7万円変わります。ただし銀行のローンは審査に時間がかかり、車の所有権の扱いも異なるため、金利だけでは決まりません。
- 頭金はどのくらい入れるとよいですか?
- 頭金を増やすと借入元金が減るため、毎月の返済額も支払利息も減ります。車両価格300万円・金利4.9パーセント・5年の条件では、頭金0円と60万円で支払利息が約7.8万円変わります。ただし手元資金を使い切ると急な出費に対応できなくなるため、生活防衛資金を残したうえで検討してください。
関連シミュレータ
- 住宅ローン返済シミュレーション
借入金額・金利・返済期間を入力するだけで、住宅ローンの毎月返済額・総返済額・支払利息の合計を自動計算します。元利均等と元金均等の両方式を並べて比較でき、年ごとの残高推移や返済予定表も一画面で確認できます。
- 住宅ローン繰上返済シミュレーション
借入残高・金利・残返済期間・繰上返済額・実行時期を入力すると、期間短縮型と返済額軽減型それぞれの短縮期間、軽減額、削減できる利息を自動計算します。繰上返済しない場合との比較も表示します。
- 住宅ローン借り換えシミュレーション
現在の残高・金利・残り期間と借り換え先の金利・諸費用を入力すると、毎月返済額の変化、利息の削減額、諸費用込みの支払総額の増減を自動計算します。諸費用を回収できるまでの期間もわかるので、借り換えが得か損かの判断に役立ちます。
参考・出典
最終更新日:2026-08-26